フェムテック(Femtech)は、「Female(女性)」と「Technology(テクノロジー)」を組み合わせた造語です。女性の健康にまつわる課題を、現代のテクノロジーを駆使して解決しようとする製品やサービス全般を指します。
これから覚えておくと良い分野です。
フェムテック6つのジャンル
多くの女性が抱える体の悩みは、体の成長や直面するライフイベントに深く関係しており、それらはライフステージによって異なります。
フェムテックは、女性のライフステージ沿った体のお悩みや健康課題に応じて、6分野に分けられています。
月経
月経(生理)は約1か月周期で起こり、一般的に毎月3~5日間ほど続きます。
月経やその数日前から起こる月経前緊張症候群(PMS)や生理痛(月経痛)などで不調を感じる女性は少なくありません。
また、においやナプキンでのかぶれなどの不快感も感じやすく、月経期間は「ブルーデー」などと呼ばれたりもします。
ネガティブに捉えられがちな月経が少しでも快適になるよう、吸水タイプのショーツや肌にやさしいナプキンなど様々なフェムテック商品が登場しています。
不妊・妊活
不妊とは、妊娠・出産を希望しているにも関わらず、一定期間妊娠しないものをいいます。
検査で妊娠しにくい原因が見つかった場合、不妊治療で妊娠・出産を目指します。
近年では、妊娠に関する知識を得たり、妊娠に向けて体調管理を心掛けたりする「妊活」もクローズアップされています。
ただ、仕事との両立がしづらかったり医療費が高額になってしまったりといった問題点も。
こうした人達をサポートすべく支援セミナーや製品が増えつつあります。
ウェルネス(女性特有疾患)
男性にはない子宮や卵巣、乳房などにかかる病気を女性特有疾病と呼びます。
乳がんや子宮がん、 子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣腫瘍などがあります。
セクシャルウェルネス
2005年に世界保健機関(WHO)が策定した「性の健康と性の権利に関する仮定義」によると、性の健康=セクシュアルウェルネスとは、性に対して身体的、感情的、精神的、社会的に健康であることを指し、性の健康を維持するためには“喜び”も必要だとしています。
近年では、タブー視されていたこの分野への認識も変わりつつあり、セクシャルウェルネス市場は盛り上がりを見せています。
現在、女性向けのオシャレで最先端なプレジャーアイテムなど、様々なセクシュアルウェルネス商品・サービスが生まれています。
妊娠・産後
出産後は心身ともに何らかの不調を感じやすくなる時期。
産後ケア分野のフェムテックサービスとしては、オンラインで行う遠隔健康医療相談サービスや、海外では家事や仕事で忙しい女性が搾乳の時間を有効活用できるよう、従来の搾乳機をワイヤレス、小型化したウェアラブル搾乳機が販売されています。
また、ホルモンバランスが乱れやすい産後のママ向けのサプリメントや化粧品なども続々と開発されています。
更年期
更年期とは、閉経前の5年間と閉経後の5年間とを併せた10年間のことです。
この時期は女性ホルモンのエストロゲンが大きくゆらぎながら低下していく影響もあり、イライラしたり冷えや肩こりなどで日常生活に影響が出る「更年期障害」と呼ばれる不調に悩まされる人もいます。
そんな中、頻尿や尿もれなどデリケート周りのお悩みをサポートするアイテムなど多彩なフェムテック商品が登場しています。