MusicVideo(ほそのひでかずセレクション)

音楽はそのまま聴いても、もちろん良いですが、Music Videoがあるとさらに楽しめるものがたくさんあると思います。
今回は人が写っているMusic Videoで、マーケティングの参考になる国内アーティストで参考になるものを個人的な基準で集めてみました。

初めの方は、坂道グループからピックアップしました。

Nogizaka46 ” Band-Aid Hagasu You Na Wakarekata “

ブルーのベースをかけていて全体的に統一感をとっているミュージックビデオの作り方の教材のような作品。

乃木坂46 『きっかけ』

黒板アートを作る実写でメンバー紹介をするということと、黒板アートを紹介するだけでなく、黒板アートを使った歌詞紹介で変化を感じさせるなどの切り分けが参考になる動画。

乃木坂46 『サヨナラの意味』

実写もきれい、ダンスもきれいという商業的に動画を作るとこうなるという標準的動画。

欅坂46 『サイレントマジョリティー』

坂道グループ後発の欅坂46、ダンスが下手なところをいろいろなアングルでフォローしながら、メンバー紹介もかねて作成されている動画。
秋元康の作詞・プロデュースで、動画再生回数1億7千万回を超えた名作です。

乃木坂46 『インフルエンサー』

安定の乃木坂46、ダンスのすごさを感じさせる動画、これは曲を聴くだけよりミュージックビデオを見せるという作品です。

平手友梨奈 『ダンスの理由』MUSIC VIDEO

アイドルからダンサーに変わった平手友梨奈のパフォーマンスが良くわかるミュージックビデオ。
欅坂46の時と見比べると進化がわかる作品。
 

後半は、様々な音楽からアーティストの見せ方やイメージという事をポイントにピックアップしました。

DAOKO × 岡村靖幸『ステップアップLOVE』MUSIC VIDEO


音楽とダンスの素晴らしい曲は沢山ありますが、個人的な好みで1曲だけ紹介しておきます。

羊文学「マヨイガ」Official Music Video

シンプルに人を追って作っているような身近な感じがするような動画。
最近ではスマホでも動画が撮れるので、素人動画制作を目指す人は手始めにこういう動画を撮ってみるということも勉強になると思います。

FREDERIC 「oddloop」Music Video

自分たちの考えるループ動画をいろいろと試みている面白いミュージックビデオです。
8年前の曲でも良い曲は残っていくという見本でもあります。

「Self Love」 – Start A People (Official Music Video)

サイケチックな動画でアーティストの個性というより、新田さやかという映像作家の個性によるところが大きい映像作品です。
自分達のイメージというより、映像作家のイメージで見せるというのも一つの選択肢です。

ano「ちゅ、多様性。」Music Video

あのちゃんのキャラクターをうまく使っていて、高齢者には理解できないような仕上がりになっているのが面白い作品。

Absolute area 「遠くまで行く君に 」(Official Music Video)

ひたすら写真をつなげて物語を見せる動画のつくり。
動画を撮りに行かなくても、素材があればこういった作りが出来るいという良い見本の動画。

ネクライトーキーMV「こんがらがった!」

パワーポイントのテンプレートの中に動画をはめ込んだような作りの動画の作り方。
単調な動画をどう組み合わせて見せようか、というというようなことを考えている人には参考になる動画。

雨のパレード – first step(Official Music Video)

音楽を聴く抱くだけでも十分成立する出来だが、シンプルなミュージックビデオが加わえることによってさらに世界観を広げている好例。

iri 「Live in The Night City 言えない/会いたいわ」

始めの所少しだけ周りの状況を写して、その後はアーティストのイメージと本人にフォーカスして作っている動画。アーティストの個性が強くないと難しい作品。

Labyrinth / MONDO GROSSO

5年前に発表されたものだが、楽曲・雰囲気・踊り・ファッションなど満島ひかりの良さをうまく使ってミュージックビデオというより作品ともいうべき動画を作っている。

【Official】Uru 「プロローグ」Premium Studio Live

アーティストにフォーカスしているのだが、はっきり映さないということで歌唱を際立たせている。

sumika / Lovers【Music Video】

基本はバンド演奏を複数のアングルから見せる形だが、それだと飽きるので間にショート動画を組み込むという構成になっている動画。

踊り子 / Vaundy:MUSIC VIDEO

自分のイメージを再現してくれるメンバーを自前で抱えて作るとこうなるという動画。
時間も、手間も、お金もかかっています。

個人的には、こんなのが自分で作れたらと思う作品です。

FujiiKaze – grace(Official Video)

最後に藤井風さんです。これはミュージックビデオと一緒に楽しむ方が何倍も楽しめる作品となっています。

ファンがミュージックビデオについて詳細に調べて書いてくれていますので、それも参考に紹介します。

自分のイメージを伝えて、映像のプロが撮るとこうなるという見本の動画。

ファンの人の投稿 藤井風「grace」MVのロケ地を調査!インド文化や日常の風景が美しい!

 2022年10月21日

10/10(月·祝)0時にリリースされた藤井風さんの 新曲『grace』のMV。

インドの文化や日常の美しい風景と、自然体の藤井風さんの魅力が凝縮された今作は、バックパッカーに扮した藤井風さんが、インドで自分の中にある本当の自分(内なる神)を見つけて心を解放すると読み取れるストーリー。

MVあり・なしでこんなにも曲の印象が変わるのかと思うほど「grace」に欠かせない要素である「インド」のありのままの美しい風景。

衝撃のガンジス川沐浴→聖地ハリドワール「ハリ・キ・パイリー」

まずは一番衝撃だったこのシーン!

ガンジス川で沐浴!

出典:藤井風「grace」MV

藤井風さんが沐浴したこの場所は、ニューデリーから北東に約200km、ウッタラカンド州にある「聖地ハリドワール/Haridwar」にある、時計台が印象的な沐浴場「ハリ・キ・パイリー/Hari-ki-Pairi」です。

インド北部を横断するガンジス川の上流に位置するハリドワールは、沐浴場として最も有名な下流に位置する「バラナシ」よりは川の水はキレイと言われていて、流れが急なことも特徴。

出典:hindustantimes

シヴァ神の聖地であるハリドワールは、ニューデリーから車や急行列車で約5時間弱と比較的アクセスも良いです。

ヒンドゥー教徒は皆行きたいと思い、巡礼者が多く訪れる「ヒンドゥー教徒の聖地」と言われています。

MVに出てきた青い神様に扮した子供も、藤井風さんが手を合わせた神様もシヴァ神でしたね。

MVを見ながら検証してみると、大体この辺りから入水して撮影していると思われます。

▼上記地図の地点から見えるストリートビューの画像

出典:藤井風「grace」MV

本当に満足そうなこの表情!

ヒンドゥー教徒にとって、ガンジス川は罪や穢れを洗い落としてくれる「聖なる川」で、生活用水として使う以外にも、人が亡くなって火葬したあとの灰もガンジス川に流すことが多いそう。

「〇〇家は、川のこの場所から灰を流す」というように、地域によっては先祖代々灰を撒く場所も決まっているのだとか。
まさにお墓のようで、ヒンドゥー教徒にとってガンジス川は「生と死」が集約されています。

生まれゆく者死ぬゆく者
すべてが同時の出来事藤井風 まつり

藤井風さんの持つ思想や死生観とリンクするガンジス川で沐浴ができたことに、大きな喜びを感じられたんだろうなと推察できます。

同時に、体調崩すのではないかと周りがヒヤヒヤしていたんじゃないかということも想像してしまいますね。
藤井風さんは大丈夫だったのかな。

「何なんw」では、自分の声に気づかずにいる主人公への「内なる神=ハイヤーセルフに」からの嘆きを表現していたと感じられますが、

沐浴後に歌い踊っていたピンクの場所はインテリア用品店の上

内なる神様に出会えて一体となり、解放感いっぱいに歌い踊る藤井風さん。

出典:藤井風「grace」MV

自然な笑顔の魅力に思わず見ているこちらにも笑みが浮かんで浄化されるような、魂が洗濯されるようなシーンの1つですよね。

この印象的なシーン、どこで撮ってるんやろう?と純粋に気になって調べてみたら、沐浴した場所のほど近くにある「Kangra mandir harki pori haridwar」というお店の建物の上でした。

Google mapには「インテリア用品店」と登録してありました。

出典:Googlemap

上記MVの静止画の後方2つのホテルの看板が出ていたので、あのシーンは小さい黄色い建物側の下から撮ったのだろうと思われます。
カメラマンさんが建物上に一緒に上って撮影したアングルもありましたね。

色使いや建物の形状やら「The インド!」な場所。ここをチョイスした感性がすごい!

隣のホテルテラスからのもう少し近い画像がこちら。

出典:Googlemap

子供達と遊ぶ遺跡→Khwaja Khizr Tomb

続いては、子供達と花いちもんめのように肩組んで戯れていたり、子供達に囲まれて里庄盆踊りを披露されているこの場所。

出典:藤井風「grace」MV

こちらは、インド首都圏ソーニーパット市ジャットワラ(Jatwara, Sonipat, India)にある「Khwaja Khizr Tomb」でした!

出典:Wikipedia

【Deep翻訳】
インドのハリヤナ州ソーニーパット市の重要な観光スポットの一つであり、16世紀にイブラヒム・ローディー帝によって建てられた複合墓地で、聖者クワジャ・ヒズルに捧げられています。

メインの建造物は、きちんと整備された広い緑の公園の中にあり、最近、政府機関によって修復されました。近くの村の子供たちがクリケットをしたり、主建築物の周りの芝生で楽しんでいるのを見ることができます。墓は公園の中央にあるマウンドの上にあり、メインの施設に到達するためには、石でできたいくつかの大きな階段やステップを登る必要があります。Jashn Hai Zindagi

紹介サイトを翻訳して読むと、どうやら複合墓地のようですね!

本殿にはお供えなどが沢山あり、信者の方々がお祈りに来ているとのこと。

この建物は大きな公園内にあり、周囲は住宅地に囲まれていて近くの子供達が気軽に遊びに来たり、近くに地元の人が水牛を水浴びさせる池も見えるという、インド方々の生活や日常を身近に体験できる場所のようです。

皆でタケノコダンス→ファリーダーバードのマーケット

最後にみんなでタコノコダンスをするこのシーン。

出典:藤井風「grace」MV

インドらしいお店が立ち並ぶ市場で、カラフルな服を着た現地の方々が大勢集まって踊っています。

みんな笑顔が可愛い!素朴なボリウッド感出てますよね!

お店の看板を頼りに調べたところ、この場所はハリヤーナー州(Haryana)ファリーダーバード(Faridabad)にあるマーケット。
住所を調べると「Scf -34, Sector 23A, Faridabad, Haryana」辺りと出てきます。

出典:Googlemap

インドの住所の仕組みが分からないのですが、ファリーダーバードはセクターで分けられているのかな?この辺りは23Aセクターとのこと。

ファリダバードとはどんな都市?

インドの首都デリーの南に隣接し、インド経済の急速な発展・拡大とともに、デリーの衛星都市となっている。

ヤマハが拠点を置くなど、5,000を超える自動車・バイクや飛行機などの部品メーカーがファリダバードに拠点を置いている。

※衛星都市=大都市などの相対的に大きな中核都市と社会的・経済的に密接な関係を持ちながら、その中核都市の一部機能(産業、住宅など)を分担・補助し、なおかつ行政的には中核都市と別個である都市のこと。

出典:Wikipedia

首都ニューデリーから電車で30分以内に着くのは近いですね!

屋上のシーンはオールドデリー?

今作では、ドローンによる空撮も多用されていて印象的でしたね。

四角が密集した形状やフラットな屋根を見ると、インドって感じがします。

出典:藤井風「grace」MV

出典:藤井風「grace」MV

これらの映像がどこで撮られたものかは筆者自身は確定できなかったのですが、現地の方から「オールドデリーではないか?」という情報がありました。

▼オールドデリーの街並み

出典:トラベル.jp

出典:culture trip

オールドデリーとは?

インドの首都デリーは、オールドデリーとニューデリーの2つの地区に分けられます。
イギリスにより行政都市として建設された地区はニューデリー、古くからある町はオールドデリーと呼ばれています。

レッドフォートの正面からの直線通り、チャンドニーチョークの周辺一帯は、オールドデリーで一番の繁華街。この風景を見なければインドに来たとは言えないでしょう。
ここほどインドを体感できる場所は他にはありません!

出典:トラベル.jp

「Theインド」な街並みといえば、オールドデリーということなんですね!

藤井風「grace」MVのロケ地を調査!インド文化や日常の風景が美しい! あとがき

ネットがあれば異国のロケ地もある程度特定できること、本当にすごい時代になったもんですね!
夫が仕事が暇な時にストリートビューで海外旅行していると言っていましたが…かなり楽しい!

現地の様子を垣間見れて旅行気分を味わえたので、皆さんにも藤井風さんの魂の故郷であるインドの様子が伝われば良いなと思います。

こういう形でインドの美しさや文化を知るのも、良いものですね!

そして、自分の信仰を全面に押し出してきた今作MVについて、色々な意見が出ているようですので、思っていることを書いてみます。

アルバム2作のタイトルや、祈りや瞑想を生活に取り入れ、ベジタリアンである藤井風さんを見て、信仰の深い方だということは周知の事実でしたが、特に明言はしていませんでしたよね。

藤井風とサイババと実家の写真|疑惑のインドの聖人と父からの影響

そんな中で、今作では自分の根底にある「心の故郷であるインド」の文化や日常の風景が、藤井風さんを「解放」して魅力を最大限に引き出し、とても美しい映像に仕上がっています。

「内なる神=高次元の自分」「神=愛」と語り、

「人間1人ひとりに神が宿っていて、自分の存在自体が尊いもの。余計な執着を捨てて自分を愛して」というメッセージを発信し続けている藤井風さん。

今作のMVロケ地にインドを選んだことも含めて、満を持して舵を切り、自分の信仰のルーツを発信した「やっと自由になれた」という安堵感と共に、しっかりと彼に根付いている一貫性のある思想や覚悟も感じました。

▼筆者がMV公開直後に興奮の中に投稿した感想

「宗教」と聞くと身構えてしまう方も多いと思います。(筆者も悪い思い出があり、いまだに抵抗があります。しかも厄介なことに、一度感じた悪印象はなかなか取れないんですよね…経験則であると同時に、これも1つの執着なのかもしれません)

ただ、藤井風さんが伝えようとしているのは、全ての宗教が元は同じものだったように、古代から伝わる理想的な「人間としての本質的な在り方」なのだと感じます。

もし、抵抗を感じている方がいるのであれば、その考えが少しは助けにならないかなと。

藤井風の宗教は?万人を惹き込むスピリチュアルで達観した優しい人生観

無理して理解するものではないし、推しの思想だからと全て受け入れる必要もないのですが、宗教色が強いからと拒絶するのは勿体ないかなと。
(そう感じるのも自由な受け止め方の1つなんですけどね)

宗教という括りで敬遠されることなく、また神格化され過ぎることもなく、

「みんな平等に美しくて尊くて輝いている存在なんだよ」「楽しく自由に生きられる人生」へ導いてくれる藤井風さんの存在と音楽が、良い形で世界に広まっていくと良いなと。

そしてたまに出てくるcrazyな一面に振り落とされる人が1人でも少ないことを、1ファンとして願っています。振り幅すごすぎるからね!

grace 藤井 風

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