教え方の上手い人がやっている13のこと

きむにぃ
どうも! 教え方と伝え方のスーパーバイザー、きむにぃ(@kimuniunchi)です。
どうやって人に教えればいいのかわからないと悩んでいませんか?
「教育係を任されて困っている。」「教え方なんて習ったことない!」教え方について一般的な人はわからないことだらけだと思います。
しかし、世の中には教え方が上手い人がたくさんいます。そして、そういう人たちが実践している特徴というのもたくさんあります。
そこでこの記事では、
・そもそも教えるとは何か
・教えるために持つべきマインド
・教え方が上手になるテクニック
について解説します。
この記事では実際に僕が実践して効果のあったこと、僕自身が教わる側として良かったと思ったものを書いています。教え方上手の特徴を真似すれば、もう教え方について悩むことはなくなりますよ!
教えることの目的
会社などの教育でありがちなのが教えたらそれでおしまいという引継ぎ的な考え方です。しかし、教えるというのはあくまでも手段であって目的ではありません。
教えることの先にある目的、それは自立です。学校教育であれば一人で問題が解けるようになる、仕事であれば一人で仕事ができるようになる、つまり相手を「できる」状態にすることが教えることの目的です。
教えるという手段は段階的なものです。最初は1~10まで丁寧に教え、ある程度の知識が備わってきたら自分自身で考えさせる。そして、最終的に「できる」状態にします。この一連の流れが”教える”ということです。
教え方上手が持っているマインド
教え方というと伝え方、話し方のようにテクニックの部分が注目されがちですが、それだけで上手い教え方ができるわけではありません。教えるということについて根底で支える考え方や精神が必要になります。
ここからは、教え方のテクニックよりも前に、まずは教え方の上手い人がもっているマインドがどういうものなのか説明したいと思います。
優しく柔らかい姿勢で接する
教える人というと、学校の先生をイメージする人が多いでしょう。先生といえばちょっと怖い存在でしたよね。入社したばかりの新人も、教育係に対して同じようなイメージを抱いています。
そのため、威圧的で横柄な態度をとることは論外。力関係で相手を支配しようとするのは教え方の下手な人の特徴です。教え方が上手い人は教わる側の気持ちをよくわかっているので、物腰柔らかく親しみやすい姿勢で接します。
なめられたら困るとかパワーバランスがおかしくなるという意見もありますが、それは心配ありません。教わる側は不安な気持ちでいっぱいです。少しでも緊張を解きほぐし、リラックスして教わってもらった方が、結果的に学習の定着度も高まります。
対等な関係を意識する
教えると教わるの関係は、どうしても教わる人が劣ってみえてしまいます。しかし、それは知識面だけの相対的な優劣に過ぎません。当たり前のことですが人間としてはみな対等です。そのため、対等な関係を意識、維持する必要があります。
尊大な態度がダメということはわかると思いますが、反対に馴れ馴れしいのもよくありません。親しみやすさを演出するためタメ口を使う人がいますが、結局教わる側は敬語を使わざるを得ないので、対等関係は成り立ちません。
相手を一人の人間として受け入れ、尊重する。教え方が上手い人は、あくまでも「教える」という役割に就いているだけと考え、常に距離感を大切にしています。
知らないという前提から入る
今は教える立場かもしれませんが、最初は誰でも初心者です。自分に知識があるのは長く続けているからであって相手より優れているからではありません。自分が教えてもらっていた頃をよく思い出して「そんなこともわからないのか。」と思わないようにしましょう。
教えると教わるでは必ず理解のギャップが生じます。教える側は当たり前と思うことも、教わる側にとっては知らないことが多くあります。そのため、まずは相手が知らないという前提でわかりやすくかみ砕いて教えるようにします。
そして、教えるという行為を通して、相手の理解度もみえてきます。ある程度理解しているなと思えば、これまでかみ砕いていた言い方を元に戻して様子をみる、相手のレベルに合わせて教え方も変えていくというのが教え方が上手い人の特徴です。
いつでもフォローするという雰囲気
教えることの目的は相手の自立です。そう考えると、教えることより、むしろ教えた後の方が重要でしょう。
せっかく教えたことでも人間は翌日に70%以上忘れるといわれています。そのため、教えたらそれでおしまいではなく、教えたことをいかに長期的に記憶してもらうかが自立させるためのポイントです。
教わる側は日々教わったことをちゃんと覚えているか不安を抱えています。「何でも質問してくださいね。」「わからないことがあったらいつでも頼ってください!」というフォローする姿勢が相手に安心を与えることになります。
教え方上手が使うテクニック
教え方のマインドが備わっていれば、おのずとどのように教えるべきかなんとなくみえてくると思います。
ここからは、教え方が上手い人がやっている具体的な手法、テクニックについて説明します。
手本を見せた後に説明する
教えるというのは相手の知らないを知るに、知るをわかるに、わかるをできるにするための一連の手段です。知らないことを知るにするためには、資料を見せたり説明したりするだけでいいかもしれません。
しかし、知っている状態からわかる、つまり理解する状態にするには実際の仕事と知識をつなぎ合わせてあげる必要があります。そこで、あれこれと説明をするより前にまずは手本をみせることで理解度がグッと上がります。
手本を見せた後に、今のはどういう作業だったとかこういう理由であの動きをしていたとか説明すると相手の脳は説明と手本の映像がリンクしやすくなります。手本を見せた後の流れは次の記事で詳しく解説しています。
先にゴールを示してから教える

教え方が上手い人は、教える順番を工夫します。例えば、Excel初心者にいきなり「セルに値を入力する」「罫線を引く」「関数を入力する」という操作を作業順で教えても何をやっているのかよくわからないだろうと思います。
しかし、「これからExcelというソフトを使って在庫管理表を作る。」「Excelではセルというところに計算式を入れれば自動的に答えが表示される。」というような説明から入れば、ひとつひとつの作業が何のためにあるのかきちんと腑に落ちます。
このようにあらかじめ仕事のゴールを示してあげることで、教わる側は安心して教えを受け入れられるようになります。
なぜそうなるのか根拠を説明する
物事を覚える際、根拠や理由が伴っていないと丸暗記になってしまいなかなか覚えづらいですよね。教え方が上手い人は何のためにそれをするのか、なぜそうなるのかという根拠を必ず説明します。
よく教育現場では「とりあえず覚えてくれればいいから。」といって根拠を説明しない人がいまう。しかし、それでは覚えづらいばかりか、覚えたことしかできなくなってしまいます。
教えたことに対して、理由や根拠まで説明すれば、イレギュラーな事態が発生しても、臨機応変に対応できるようになります。
具体例やたとえ話を取り入れる
教わる側の理解を早めるために、教え方が上手い人は具体例やたとえ話を多く取り入れます。馴染みのないことでも 具体的な事例を伝えたり 身近なものにたとえたりすることでイメージがつかみやすくなります。
例えば、「法人とは、法律上人と同じように権利義務の主体として認められるもの」と説明されてもわかりづらいですが、「あなたが会社を設立してもあなたと会社は別の人間として扱われる。たとえ会社の名前で借金したとしても、あなた自身が返済義務を負うわけではない。」と具体的に言われれば理解しやすいでしょう。
また、アニメ好きな人には「艦これが軍艦を擬人化しているように、法人も組織を一人の人間として擬人化させたものと考えることができる。」と身近なものにたとえることもできます。
教える範囲を明確にする
先にゴールを示して教えるのと同じように、どこまで覚えるべきか、どこからは知らなくてもいいのかといった範囲を明確に示すことも上手い教え方のひとつです。
研修などの教育でありがちなのは、教わる側が言われたことすべてを記憶しようとしてしまうこと。教わる側は情報の優劣をつけることができないため、何でもかんでも暗記しようとしてしまいます。
そこで、教える側は「このキーワードと意味だけは覚えておいてくださいね。」とか「このページの内容はなんとなく知っていればOKです。」「今の話は現場でもう一度やるので忘れて大丈夫ですよ。」というように伝えれば、教わる側もどの情報が重要なのか判断できるようになります。
言葉で説明する以外の方法も使う
教える方法には、言葉で説明する以外に、体験させる、ジェスチャーを入れる、図解や模型を用いるなど様々な方法があります。
例えば、「壁につま先を付けた状態で背伸びをしても壁に重心移動を妨げられるため背伸びできない。」と言葉で説明されるよりも、実際に壁につま先をつけて背伸びしてもらった方がそれがどういうことなのか実感してもらえます(実際にやってみるとおもしろいですよ!)。
また、言葉だけでは伝わりづらい概念的なものや時間の流れなどは図解や模型にして説明した方がはるかに理解しやすいです。
教える量を調節する
一気に知識を詰め込もうとすると、教わる側の集中力が途切れてしまい、頭がパンクしてしまいます。そこで、教え方が上手い人は、相手に合わせて教える量を調節します。
冒頭述べたように教えることの目的は相手を「できる」状態にすること。一昔前の学校教育のように詰め込み式で、テストが終わったら忘れてしまうということでは意味がありません。
教育に期限があって、どうしても余裕をもって教えることができないという場合でも、合間に細かく休憩をはさんだり、ディスカッションなど座学以外の学習を取り入れたりすることで、集中力を持続させることができます。
インプットだけでなくアウトプットさせる
知識を得るためには、読む、聞くなどのインプットが必要ですが、書く、話すなどアウトプットすることでより記憶に定着されることがわかっています。
教え方が上手い人は、一方的に教えるだけでなく、事あるごとに相手に説明させたり、簡単なテストを解いてもらったりして、アウトプットを重視します。実際、教える人の知識量が多いのは、教えるというアウトプットを常にしているからに他なりません。
ちなみに質疑応答なども有効なアウトプットですが、「何かわからないことはありませんか?」と聞くのはNGです。そもそも初学者は「わからないことがわからない。」という状態であるため、上記のような質問をしても「特にないです。」と言われるだけです。
相手に質問することを委ねるのではなく、「今日教えた〇〇の手順をもう一度聞きたい人はいますか?」とか「さきほど説明した3つのポイントを忘れている人はいませんか?」のように具体的に相手が考えられるような投げかけを事前に行っておくといいでしょう。
成果を実感できるようにする
教育期間が長い場合、教わっている人は「このまま独り立ちできるのだろうか。」「何の役にも立っていないのではないか。」という不安に襲われます。
特に、自分が今どれくらいできるようになっているのかわからないという人が多いのではないでしょうか。そこで、教え方が上手い人は、学習した成果を実感できるような工夫を施しています。
例えば、教育期間中でも簡単な実務は手伝ってもらい、「ありがとう、すごく助かりました。」と承認するだけで役に立っているということを実感してもらえます。
また、これまで教えたことをどの程度理解しているか発表してもらったり、小テストで答えてもらったりすることで、客観的な意見や数字など目に見える形で自分自身を振り返ることができます。
まとめ
教えることは相手を自立させるための支援です。知らないことを知ってもらい、記憶してもらい、理解してもらい、できるようになってもらう。この一連を教える人は担っています。
責任が大きく負担を感じるかもしれませんが、教えた相手の成長を実感できるのは教える人の特権であり大きな喜びです。
教育から目をそらさず、すべての人に学ぶことの楽しさを知ってもらえるよう、教え方が上手い人の特徴を参考にしてもらえればと思います。
仕事の教え方がわからない人のための4ステップ
「仕事は見て覚えろ」は時代遅れ
よく「仕事は見て覚えろ」と言われることがあります。特に職人さんの世界では「技は見て盗め」なんて言われますが、実はこれ、大変非効率なやり方なんです。
ホリエモンこと堀江貴文さんが「飯炊き3年、握り8年」と言われる寿司修行に対して「何年も修行するなんてバカ」と切り捨て大炎上した話は有名ですよね。
しかし、その後寿司学校に3か月通っただけの寿司屋がミシュランに掲載されるという快挙を成し遂げたことはご存知でしょうか?
従業員は全員寿司学校の卒業生という寿司屋が、開店からたった11か月目でミシュランに掲載されたのです。まさに堀江さんの主張が裏付けられたわけですね。
他にも、丹羽ふとん店という有名なふとん店があるのですが、そこの5代目は4代目であるお父さまからしっかりと技術を教わったことで、技能グランプリで総合優勝を果たしたと言っています。
このように、今の世の中では「仕事は見て覚えろ」は時代遅れであり、「教える」ことで、しっかりと仕事を覚え、技術も身に付くことが明らかになっているのです。
仕事は教えた方がいい3つの理由
仕事は見て覚えろよりも、きちんと教えた方がいいことは前述した通りです。他にも仕事は教えた方がいい理由があるので紹介します。
働き方が多様化している
今の時代、ワークライフバランスでプライベートを重視する人が増えており、働き方も多様化しています。仕事とプライベートを両立するために、あえて正社員にならない人もいます。
かつては働くことが生きがいだったり終身雇用制度が機能していたりするおかげで、「仕事は自分で覚えるもの」という意識が根付いていました。しかし、今は選択の幅が広がり、特に若い人たちは合理的に行動します。
仕事を教えてもらえない、という状況であれば早々に見切りをつけ、会社を辞めてしまう人も多くいます。せっかく採用した人がすぐ辞めてしまわぬよう、きちんと教えることが必要なのです。
教えてもらうことを求めている
リクルートが2017年に行ったアンケートで「新入社員が上司に期待することは何か」という設問があります。
この設問では「一人ひとりに対して丁寧に指導すること」という回答が全体の40.1%もあり、「周囲を引っ張るリーダーシップ」などを抜いて2位にランクインしています。
このことからわかるように、新人は上司に対して丁寧に教えてもらえることを期待しています。反対に「部下に仕事を任せること」は5.4%と、過去5年間で下がり続けています。
仕事を任せる前に、まずは仕事のやり方を教えてほしい。こうした要望がでるのはごく自然なことです。新人のニーズに応えるためにも仕事の教え方を身に着けておくべきではないでしょうか。
教えることでスキルアップできる
ここまでは教えてもらう側の視点でしたが、次は教える側の視点に立った理由です。
人間は、何かを学習する際、ただ見たり聞いたりするより、体験したり人に教えたりする方が学習の定着率が高まると言われています。実際、私もコールセンターでお客さまの質問に答えたり、研修講師として研修生に仕事を教えたりする度に知識が強化されていきました。
つまり仕事を教える、ということは自分自身もその仕事について理解を深めることを意味します。当たり前のようにこなしていた仕事も、人に教えることで改善点が見つかったり、新たな発見があったりするのです。
教える、という行為は、教えてもらう側のためにするものと思ってしまいがちです。しかし、実は教えることで、教える側もスキルアップできるのです。
仕事の教え方がわかる4ステップ
人に仕事を教えるなど教育に関連する書籍に必ず登場する言葉があります。それは、戦時中に活躍した海軍大将、山本五十六の格言です。
やってみせ 言って聞かせて させてみて ほめてやらねば 人は動かじ
日本軍といえば、映画やドラマでおなじみのように、上官には絶対服従! というイメージがあります。そんな軍隊でも、きちんと教え、ほめてやらなければ人は動いてくれない、と山本は見抜いていたのでしょう。
部下思いの山本五十六の人柄がうかがい知れる格言ですが、実はこの格言にならえば、誰でも簡単に教え方を身に着けることができます。
ここからは①やってみせ、②言って聞かせて、③させてみて、④ほめてやらねば人は動かじ、の順番に仕事の教え方がわかる4ステップを解説していきたいと思います。
やってみせ(お手本を見せる)
やってみせ、というのはお手本を見せてあげることです。
教える側が実際にその仕事を実演してみせます。事務であれば伝票の記入や発注などをやってみせ、営業であれば、アポイントメントを取ったり交渉したりする姿を新人にみてもらうのです。
実際にどういう風に仕事をしているのかを目の当たりにすることで、新人は自分が仕事をした時のイメージを描くことができます。
あらかじめお手本をみせることで、目指すべき姿が明確になり、新人はそのゴールに向かって横道にそれず進んでいくことができるのです。
言って聞かせて(仕事のやり方を説明する)
言って聞かせて、は仕事のやり方を説明することです。
今みせたお手本について、どうやっていたか、何のためにやったのか、などを説明します。一度に多くを説明するのではなく、重要なポイントに絞って説明するようにします。
新人は先にお手本を見ているので、仕事の動きと説明の内容がきちんとリンクします。「だからああいう動きをしていたんだな」ということがわかるので、先に説明だけされるよりも納得感が強くなります。
させてみて(仕事を体験してもらう)
させてみて、は実際に仕事を体験してもらうことです。
新人は、お手本を見た上でやり方の説明も受けているので、ある程度の動きは頭の中でイメージできているはずです。そこで、今度は実際に仕事をしてもらい、イメージ通りに動くことができるか体験してもらうのです。
ここでの目的は、目指すべき姿と現実のギャップを知ってもらうことです。誰でも最初から上手くいくとは限りません。「思ったより時間がかかるな」「想像より難しい」と感じてもらえるだけで十分です。
教える側も完璧を求めず、間違うのが当たり前という広い心をもっておくようにしましょう。
ほめてやらねば人は動かじ(フィードバックする)
ほめてやらねば人は動かじ、は体験してもらった仕事の評価を伝え返す(=フィードバック)ことです。
まずは、できたことをほめるようにします。「初めてなのにスムーズにできたね!」「説明をちゃんと理解した動きだったね!」など、具体的にどこが良かったかを伝えてあげます。
次にできなかったことを伝えますが、「〇〇がダメだった」ではなく「〇〇のところはどうだった?」と相手に投げかけるようにします。大抵は何ができなかったかわかっているので、自分から「〇〇がダメだった」と答えてくれます。
人は他人の批判的な言葉は受け入れがたく感じますが、自分が出した結論は素直に受け入れるものです。
できたことはほめて、できなかったことは気づかせる。このようにフィードバックしていけば、前向きな気持ちで仕事に取り組んでもらえるようになります。
まとめ
仕事を早く覚えてもらうには、教わる側がひとつひとつの作業に対して、納得しながら動いてもらうことが大切です。
「何のためにやるのだろう」「どうしてこうするのだろう」という疑問が浮かぶと、それに邪魔されてなかなか仕事が前に進みません。結果、覚えるのもどんどん遅くなってしまいます。
お手本を見せ、きちんと説明することで納得感を得られ、さらに体験してフィードバックすることで、自分が今どの程度ゴールに近づけているかがわかります。
教えるのは大変と思うかもしれませんが、きちんとした教え方を身に着けることで新人からも慕われ、上司からも高く評価されます。ぜひ、今回紹介した方法を実践してみてくださいね!
【わかりやすい話し方をするには?】わかりやすい話し方をするひとの共通点と7つのコツ

わかりやすい話し方とは、一体どんな話し方なのでしょうか?
わかりやすい話し方ができると、会話がスムーズにできてストレスがなくなりますよね。何度も聞き直されたり認識のすれ違いが起きたりすることもなく、自分にとっても相手にとってもメリットしかありません。
そこでこの記事では、わかりやすい話し方をする人の共通点を解説します。また、すぐに実践できるわかりやすい話し方をするコツを7つご紹介します。
わかりやすい話し方をする人の共通点とは?
わかりやすい話し方をする人には、いくつか共通点があります。
それは、
・内容自体がわかりやすい
・表情や態度などの身体全体で表現する
・声の大きさや調子が聞き取りやすい
以上3点が、大きな特徴です。
わかりやすい話し方のコツをお伝えする前に、共通点について解説します。それでは、さっそく見ていきましょう。
内容自体がわかりやすい
あなたの周りにいるわかりやすい話し方をする人とは、どんな話し方をする人ですか? じっくり考えたこともないくらい、内容自体がわかりやすい話をする人ではないでしょうか。
わかりやすい話し方をする人は、相手が理解できない内容を話しません。理解できるよう、相手によって話し方を変えています。また、こちらが頭を使わなくてもスッと理解できるよう、文章の構成にも工夫しています。
内容自体がわかりやすい話し方をする人は、相手の立場に立って話ができる人ともいえますね。
表情や態度などの身体全体で表現する
同じ内容の会話でも、一定のトーンでダラダラと話すより身振り手振りで話す人のほうが、わかりやすいなと感じることはありませんか?
怖い話をするときは低く小さな声で話したほうが雰囲気が出ますし、嬉しい話をするときは目を見開いて手の動きを加えれば情景が浮かびます。話す内容に合わせて表情や態度を変えることで、相手を話の内容に引き込み同じ気持ちになることができます。
その結果、理解が進みわかりやすいなと感じるわけです。
声の大きさや調子が聞き取りやすい
ボソボソと小さな声で話すよりも、大きな声でハッキリと話すほうが相手に伝わりやすいですよね。聞く方もストレスなく会話に参加することができます。
声の大きさだけではなく、調子も大切です。一番伝えたい言葉を強めに発声することで、強調することができます。また、悲しい・嬉しいなどの感情を表わす言葉は悲しそうに・嬉しそうに話すと、相手にわかりやすく伝えることができます。
ニュースを読むアナウンサーを参考に見てみると、内容によって話し方を変えているのがよくわかりますよ。
わかりやすい話し方をする7つのコツ
前項目では、わかりやすい話し方をする人の特徴をご紹介しました。
わかりやすい話し方をすると頭がよさそうに見えるし、何よりも会話がスムーズでストレスがなくなりますよね。あなたもわかりやすい話し方をしたいなと思いませんか?
ここでは、わかりやすい話し方をするコツを7つご紹介します。すぐに実践できるものばかりなので、ぜひ挑戦してみてくださいね。
わかりやすい話し方その1 伝えたい内容を絞る
あれもこれもと、話したい内容がたくさんあるのは悪いことではありません。しかし、一度にたくさんの話をされると聞き手は混乱してしまいます。
わかりやすい話し方をするためには、伝えたい内容を1つに絞りましょう。会話は相手との対話です。一方的に話をしてしまうと、どんなによい内容でも相手を置いてきぼりにしてしまいます。
ほかにも話したい内容があれば、1つ話し終わったあとにしましょう。
わかりやすい話し方その2 頭のなかで話す内容を整理する
わかりにくい話し方をする人は、思いついたままに話し始めてしまいます。口からポンポンとそのとき思い浮かんだ文章を話すため、一方通行な会話になりがちです。
話し始める前に、頭のなかで話す内容を整理しましょう。
反対に考えすぎると、かえって何も話せなくなることもありますよね。伝えたい内容を1つに絞り、会話の着地をどうしたいのか考えるだけでもいいのです。
わかりやすい話し方その3 5W1Hを意識する
会話の着地といわれても、具体的にどうすればいいのと困惑する方もいるでしょう。簡単に、わかりやすい文章を構成する方法があります。それは、「5W1H」を意識することです。
5W1Hとは、「いつ(When)・どこで(Where)・誰が(Who)・なにを(What)・なぜ(Why)・どのように(How)」の英語の頭文字からとったもの。5W1Hを意識して文章を構成すれば、誰が聞いても分かりやすい話をすることができますよ。
わかりやすい話し方その4 1文は短くシンプルに
話しているうちに、何が言いたいのかわからなくなってしまうことはありませんか? もしかしたら、1分が長いのかもしれません。
ひとつの文章が長いと、一体何が言いたいのか伝わりにくくなってしまいます。聞き手は途中で飽きてしまい、わかりにくいな・面白くないなと感じてしまいます。
ひとつの文章に目いっぱい詰め込むのではなく、短くシンプルにまとめましょう。
わかりやすい話し方その5 身近な例で例え話をする
職場で後輩に仕事を教える際、例え話を交えて説明しませんか? スピーチでも、よく例え話を使います。そのときに、聞き手が想像しやすいような例え話をしていますか?
例え話は身近な例でなければ、聞き手はピンときません。また、あなたにとって身近な例でも相手にとって身近でなければ、わかりにくいと思われてしまいます。
例え話を交えて話をするときは、相手にとって身近な例を採用しましょう。
わかりやすい話し方その6 「あれ・それ」などの指示語を使わない
何年も一緒に仕事をしている仲間や長年連れ添った夫婦なら、「あれ、取って」「それ、渡しておいて」で伝わることもあるでしょう。しかし、阿吽の呼吸で会話のできない相手なら「あれ・それ」などの指示語を使わないようにしましょう。
指示語を使うと、認識のすれ違いが生まれてしまいます。「〇〇のことですか?」と確認してくれる相手だとしても、確認することが手間になってしまいます。
わかりやすく上手に会話するためには、指示語を使わないという意識をしてみてくださいね。
わかりやすい話し方その7 相手がどこまで理解したのかを確認しながら話す
職場で後輩に指示を出したつもりが、まったく違うことをしていた。なんて経験はありませんか? また、説明したのにもう一度同じことを質問されたことはないでしょうか。
あなたが一生懸命話をしても、相手に伝わっていなければ意味がないし悲しいですよね。自分の考えを確実に伝えたいときは、相手がどこまで理解したのかを確認しながら話をするようにしましょう。
話の途中で「ここまででわからないところはありますか?」と確認するといいですね。
話し方教室なら客観的に見てもらえる
わかりやすい話し方をするコツは、どれもすぐに実践できそうですね。聞き手に対してほんの少しの気遣いで、わかりやすい話し方ができるようになりますよ。
しかし、長年染みついたクセは、なかなか抜けにくいものです。わかりやすい話し方ができるようになるには、話し方の教室を利用するのが近道です。
話し方教室では、無料の体験レッスンを用意しているところもあります。一度レッスンを体験してみて、講師に客観的に話し方についてみてもらうのいいかもしれないですね。
【まとめ】わかりやすい話し方をすれば仕事もプライベートも上手くいく!
わかりやすい話し方をする人の共通点と、7つのコツをご紹介しました。
わかりやすい話し方をすれば、相手に伝わりやすくなり会話がスムーズになります。わかりやすく話せるようになれば、仕事もプライベートも上手くいくことでしょう。
この記事でご紹介した7つのコツを実践してみてくださいね。